寅年の虎さんシリーズ、第3弾。
今回は、白虎と茶虎のダブルで制作してみました。
皆さんご存知のとおり、「白虎(びゃっこ)」は、中国の古代の神様、五帝を守護する役目を担っていて、東西南北を護ってくれる四つの神獣の一つです。
具体的には、「白虎」は西の方角を護っていて、戦いの神であり、邪気を寄せ付けず、災いを払い、悪を懲らしめ善を高揚し、財を呼び富を成し、良縁を結ぶなど多種多様な神力を持っているといいます。
いわゆる「権力」や「尊貴」の象徴として崇めらていたようです。
四神とは、東の「青龍」、西の「白虎」、南の「朱雀」、北の「玄武」のことをいうことから、日常、我々は「四」という字を「死」のイメージがあることから嫌う傾向にありますが、古代史上「四」という字は縁起の良い数字と考えられていたようです。
同じ虎でも、住む地域や気候、生息環境の植生によって、身体や習性に特色が現れるといいます。
例えば、寒い北東アジアの森に住むシベリアトラ(アムールトラ)は、身体が大きく、毛もフワフワで長く、寒冷地に適した身体を持っているのに、逆に暑いインドのサバンナや草原などに住むベンガルトラは、毛が短く、ほっそりした体つきをしており、水にも入るといいます。
一方で、マレートラやスマトラトラ、インドシナトラなどは個体数も減少しており、非常に危機的な状況にあり、絶滅が心配されているようです。
絶滅の理由としては、生息環境である森林の消失に加え、密猟や密輸の横行が大きな要因として考えられるほか、戦争や政情不安による急激な経済の変動と開発の波も起因していると言われています。
「虎」さん達自身には何の責任もないのに、南極のシロクマさん達と同様、考えてみればとても可哀想な気がします。